『ファイルを上書き保存したはずなのに、編集内容が反映されていない…』
それはおそらく、Excelのキャッシュが原因です。
Excelのキャッシュ削除により、保存したデータが反映されないトラブルを解消できます。
私も過去、ファイルを開いたら修正前の状態に戻っていて焦った経験があります。
また別の日には、「昨日のデータが反映されない」と困っていた同僚を見て、Excelのキャッシュを削除して解決できたこともありました。
- Excelのキャッシュ削除方法
- 上書き保存が反映されない原因と対処法
- Excelキャッシュクリアの効果と注意点
こうした保存したデータが反映されない原因は、キャッシュ機能によって編集前のものを表示している可能性があるからです。
つまり、キャッシュ削除を行えば、保存したはずの内容が復活する可能性があります。
本記事では、キャッシュの仕組みとExcelのキャッシュ削除方法(キャッシュクリア)をお伝えします。

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Excelのキャッシュ削除をなぜ行うべきか(上書き保存したはずなのに最新内容が反映されない原因)

「確かに上書き保存したはずなのに、なぜか古い内容が表示されている」とい場合、 主な原因のひとつが「キャッシュ」です。
Excelは動作を軽快にするために、一時的にデータやファイルの状態をキャッシュに保存します。
しかし、このキャッシュが残っていると、新しい情報が正しく反映されず、古いデータが表示されてしまうことがあります。
エクセルのキャッシュが引き起こす問題(古いデータが表示される原因)
キャッシュが残り続けると、最新の編集内容が画面に反映されず「古いデータが表示される」という現象が起こります。
特にクラウド(OneDriveやSharePoint)との連携時には、ローカルのキャッシュが優先されることで同期にズレが生じやすく、誤って古いファイルを参照してしまうことがあります。
さらにキャッシュが肥大化すると、Excel自体の動作が重くなったり、保存・読み込みに時間がかかるケースもあります。
これらの問題は一見するとExcelの不具合と思われがちですが、実際はキャッシュが原因であることが少なくありません。
特にクラウド保存(OneDriveやSharePoint)と組み合わせて使っている場合、キャッシュの不具合で更新の同期が遅れたり、誤解を招くデータ表示になるケースも少なくありません。
こうしたトラブルを避けるために、定期的なEexcelのキャッシュ削除が有効です。
「上書き保存したはずなのに…」と感じた時にまず疑うべきポイント
Excelで「確かに上書き保存をしたはずなのに変更が反映されていない」と感じる場合、その多くはキャッシュの影響です。
とくに、Excelの自動保存(AutoSave)がオンになっている場合でも、キャッシュの不具合により変更内容が一時的に保持されないことがあります。
そのため、上書き保存が正しく反映されないときは「キャッシュが残っていないか」を疑うのが第一歩です。
キャッシュを削除することで、最新データが正しく表示される可能性が高まります。
キャッシュファイルを削除するとどうなる?

Excelのキャッシュを削除しても、ファイルの中身(入力したデータやグラフなど)が消えることはありません。
上記でお伝えしたように、キャッシュとはExcelが作業をスムーズにするために一時的に保存している「作業用のメモ」のようなものです。
そして、キャッシュを削除すると次に同じファイルを開いたときに、また「作業用のメモ」を新しく作り直すため、少しだけファイルを開くのが遅くなることがあります。
- ▶ キャッシュを削除するメリット
-
- パソコンの動作が軽くなることがある
- 古い情報や不要なデータが消え、動作が安定することがある
- ▶ キャッシュによるデメリット
-
- 溜まりすぎるとパソコンの空き容量を圧迫
- まれにExcelの動作を不安定になる
Excelのキャッシュ削除とその基本手順

Excelのキャッシュ削除は、特別な知識がなくても誰でも実行できます。
まずは、Excel自体の設定画面から行える基本的な方法を押さえておきましょう。通常は「ファイル」→「オプション」→「保存」へ進むと、キャッシュに関連する項目が表示されます。
ここで一時ファイルや不要なキャッシュを削除することで、最新データが正しく反映されやすくなります。
さらに、Excelには自動的にキャッシュを消去する設定もあります。
これは「ファイルを閉じるときにキャッシュを削除する」という仕組みで、手動操作を忘れてしまいがちな人にとって非常に便利です。
特にクラウドとの同期でエラーが多い場合には、この自動設定をオンにしておくと安心です。
それでは実際に見ていきましょう。
Excelのキャッシュ削除方法その1:オプション設定から

Excelのキャッシュ削除方法その1は、Excelファイルから操作していきます。
これが一番わかりやすいかもしれません。
Excelのメニューバーにあるファイル
タブをクリックします。

左サイドバー内のその他
>オプション
を選択してください。

そして、Excelのオプション画面の左サイドメニューから保存
をクリック。
保存
の設定項目一覧を下にスクロールして、キャッシュの設定を見つけましょう。
キャッシュファイルの削除
を押すと、キャッシュファイルがクリアされます。

あとはファイルをいったん閉じてから再び開けば、保存したはずの内容が反映されているはずです。
また、ファイルをOfficeドキュメントキャッシュに保持する日数
を短くしたり、ファイルを閉じたときに、Officeドキュメントキャッシュから削除する
にチェックを入れてもいいかもしれません。
なお、EXCEL2016以前のバージョンには上記のように、キャッシュの設定
がないかもしれません。
その場合は次項でお伝えする、キャッシュの保存フォルダ内のファイルを削除する方法をお試しください。
キャッシュの設定
がない場合は、これがもっともわかりやすい方法です。
さて、ここまでは基本的な使い方をお伝えしてきましたが、実際の業務はもっと色々ありますよね。
たとえば、こんな悩みを抱えたことはありませんか?
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Excelのキャッシュ削除方法その2:キャッシュファイルの自動削除
Excelを使っていると、ついキャッシュ削除を忘れてしまいがちです。そこで便利なのが「アプリを終了するときにキャッシュを削除する」自動設定です。
この設定をオンにしておけば、ファイルを閉じた段階で古いキャッシュも同時に消えるため、常に最新の状態で作業を再開できます。
Excelのメニューバーにあるファイル
タブをクリックします。

左サイドバー内のその他
>オプション
を選択してください。

そして、Excelのオプション画面の左サイドメニューから保存
をクリック。
保存
の設定項目一覧を下にスクロールして、キャッシュの設定を見つけましょう。
ファイルを閉じたときに、Officeドキュメントキャッシュから削除する
にチェックを入れると、ファイルを閉じた段階で古いキャッシュも同時に消えるため、常に最新の状態で作業を再開できます。

これにより、キャッシュを手動で消す手間が省けるだけでなく、「上書き保存したのに反映されない」といったトラブルを予防できます。
特にクラウド保存(OneDriveやSharePoint)を利用している方におすすめの設定です。
Excelのキャッシュ削除の最終奥義:フォルダ内を徹底クリア

Excel内の設定からキャッシュ削除を行っても改善しない場合、PCに直接保存されているキャッシュファイルを削除する必要があります。
これは一段階踏み込んだ方法ですが、根本的にキャッシュをリセットできるため「保存した内容が反映されない」「同期エラーが頻発する」といった問題に効果的です。
キャッシュファイルを保存しているフォルダは以下の場所にあります。C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\Microsoft\Office\16.0\OfficeFileCache
このフォルダの中のファイルを削除するとキャッシュクリアできます。
もし、フォルダが見つからない場合は、Win
キー+R
キーを同時押ししてください。
次のような小窓が表示されるので、%LocalAppData%\Microsoft\Office\16.0
と入力してOKを押します。

OfficeFileCache
というフォルダを見つけて、その中のファイルを削除すれば完了です!

あとはファイルをいったん閉じてから再び開けば、最新の編集内容が表示されているはずです。
保存した内容が表示されないと焦っている方はぜひお試しください!
Excelのキャッシュクリアのリスクと対策(削除後に困らないために)

キャッシュ削除はExcelのトラブル解消に有効ですが、万能ではありません。むしろ誤った方法で削除すると、思わぬ不便が発生することもあります。
そこでここでは、キャッシュ削除によるメリットとデメリット、そして安全に実行するためのポイントをまとめます。
特に業務でExcelを利用している方は、リスクを理解したうえで正しく実践してください。
削除のデメリット:処理速度の一時的な低下、リンク切れなどの注意点
一方でキャッシュ削除を行うと、再度ファイルを開くときに新しいキャッシュを作り直す必要があるため、一時的に処理が遅くなることがあります。
また、ネットワーク上のファイルやリンクを使っている場合、一部が再取得できずにリンク切れのような状態になる可能性もあります。
そのため、重要な作業前にはキャッシュ削除を控えた方が安心です。
- ▶ キャッシュを削除するメリット
-
- パソコンの動作が軽くなることがある
- 古い情報や不要なデータが消え、動作が安定することがある
- ▶ キャッシュによるデメリット
-
- 溜まりすぎるとパソコンの空き容量を圧迫
- まれにExcelの動作を不安定になる
よくある失敗例と回避策(重要データはバックアップを)
キャッシュ削除後に「必要な一時ファイルまで消してしまった」と後悔するケースも少なくありません。
特に編集中のファイルが正しく保存されていなかった場合、削除と同時に内容が失われるリスクもあります。
こうした失敗を避けるためには、必ず作業前にバックアップを取っておくことが大切です。さらに、削除は問題が起きたときに限定して行うようにすると安全性が高まります。
FAQ:Excelのキャッシュ削除によくある質問

ここまでは具体的な方法をお伝えしてきましたが、その他にも細かい疑問や迷いやすいポイントがいくつかあります。
そこで以下では、よくある質問をFAQ形式でまとめました。
- キャッシュは削除したほうがいいですか?
-
キャッシュを削除するかどうかは、状況によって判断する必要があります。
通常、ユーザーが直接キャッシュの設定を行うことはありません。
しかし、ストレージ容量が不足している場合や動作が重い場合は、キャッシュを削除することで改善される可能性があります。
また、保存したはずの内容が反映されないなどの場合は、キャッシュを削除してもよいかもしれません。
- Excelのキャッシュの設定がないのですが…
-
EXCEL2016以前のバージョンには、下図のように、
保存
>キャッシュの設定
がないかもしれません。解決策としては、「Excelのキャッシュ削除 | 場所と方法その2」で説明した、キャッシュの保存フォルダ内のファイルを削除するのが最も手軽です。
- 削除しても次回すぐにまたキャッシュされる?
-
はい。Excelは快適に動作させるために、新しいキャッシュを自動的に生成します。そのため削除しても、次にファイルを開いた時点でキャッシュが再び作られるのは正常な動作です。ただし、古いキャッシュが残らない分、表示や動作の不具合は改善されます。
- キャッシュを削除するとデータが消えてしまう?
-
いいえ、キャッシュ削除は一時ファイルを消すだけで、元のExcelファイルや保存済みデータが消えることはありません。ただし、編集中に保存していなかった内容は失われる可能性があるため、削除前には必ず上書き保存やバックアップを行いましょう。
- キャッシュ削除の頻度はどれくらいが理想?
-
特にトラブルがない場合は頻繁に削除する必要はありません。目安としては「動作が重い」「上書き保存が反映されない」などの不具合が出たとき、または月に1回程度の定期メンテナンスで実行するのがおすすめです。
- キャッシュ削除と「一時ファイル削除」は同じ?
-
似ていますが厳密には異なります。キャッシュ削除はExcelやOffice、そしてブラウザの動作のために保存しているファイルを消す作業で、一時ファイル削除はWindows全体の不要ファイルを消す作業です。Excelの不具合解消には「キャッシュ削除」が効果的ですが、PC全体の動作改善には「一時ファイル削除」も併用するとより安定します。
まとめ)Excelのキャッシュ削除方法

以上、Excelのキャッシュ削除方法をお伝えしました。
上書き保存したはずの編集内容が反映されていないと焦りますよね。
そんなときは、キャッシュの設定項目からキャッシュファイルの削除
ボタンをクリック!

これでキャッシュクリアが可能になります。ぜひお試しください。
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