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Excel 名前ボックスの応用的な使い方 | 関数とプルダウンリスト

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Excel 名前ボックスの使い方|作成・編集・削除)の続編です。本記事の内容こそが名前ボックスの醍醐味なので、ぜひご覧ください!

Excelの名前ボックスに登録した範囲をリスト化しておけば、関数でプルダウンで指定するときも容易に呼び出すことが可能です。

たとえば、大量のデータを関数で参照しようとして「どのセル範囲だっけ?」と混乱することが少なくなるので、作業効率が大きく向上します。

この記事でわかること
  • Excelの名前ボックスでプルダウンリストを使うときの基本的な仕組み
  • Excelの名前ボックスと関数の組み合わせ方
  • 効率的に活用するためのコツ

例えば、売上データを「売上範囲」と登録しておけば、関数にその名前を入力するだけで一発で参照できます。

これなら作業スピードも精度も格段に違います。私自身、レポート作成のたびに同じ範囲を探すストレスが軽減しました。

おそらく、周りにも知っている人は少ないと思います。使い方をマスターすればかなり重宝されること間違いなしです!

コツをつかめばかなりの応用が利きます!

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記事作成:ヤットキ
  • 大手通信企業の元SE
  • 業界歴15年のWeb解析士
  • 携わったSNSは約100件
  • Google Analytics認定資格
目 次

Excel 名前ボックスの使い方|関数とプルダウンリストへの利用

Excelにおける名前ボックスは、それ単体ではあまり旨味がありません。

関数やプルダウンリストに使うことで大きな威力を発揮します。

それでは、もう少し細かい使い方をみていきましょう。

Excel 名前ボックスの使い方|関数編

本項では、Excelの名前ボックスを関数に組み込む方法をお伝えします。

名前ボックスで定義した範囲を関数で使い、「=SUM(範囲名)」など直感的な記述で数式の可読性を向上させます。

たとえば、国語、数学、英語における生徒ごとの得点を記録した表があったとします。

この表では国語得点数学得点英語得点という名前ボックスを作成しています。

今から、この表における国語、数学、英語の平均点を、名前ボックスを利用しながらAVERAGE関数で計算してみます。

本来であれば、セルC10、セルD10、セルE10に入力する関数は以下のようになります。

国語平均点(セルC10)=AVERAGE(C3:C9)
数学平均点(セルD10)=AVERAGE(D3:D9)
英語平均点(セルE10)=AVERAGE(E3:E9)

ここで名前ボックスを利用すると、関数の引数に名前ボックスの名称を使うことが可能です。

国語平均点(セルC10)=AVERAGE(国語得点)
数学平均点(セルD10)=AVERAGE(数学得点)
英語平均点(セルE10)=AVERAGE(英語得点)

=AVERAGE(C3:C9)よりも、=AVERAGE(国語得点)のほうが関数の動きが分かりやすくなりますし、記述も簡単です。

もちろん、AVERAGE関数以外でも、引数に名前ボックスを利用できます。

関数の動きがわかりやすい!!

本記事ではめちゃくちゃ簡単な利用例としていますが、機会があればこの便利な使い方をぜひ試してみてください!

関数利用でありがちなミスと対処法

excel 名前ボックス 関数 を組み合わせると可読性は上がりますが、設定や式の書き方でつまずきがちです。

ここでは「症状 → 原因 → 解決策 → 再発防止」の流れで、よくある失敗を短時間で切り分けられるように整理しました。

1) #NAME? や #REF! が出る

  • 症状=SUM(売上表) が #NAME?、または一部の関数で #REF!。
  • 原因:範囲名のタイプミス/全角半角・末尾スペース混入、名前が削除・移動で壊れた、参照先が外部ブックでパス不整合。
  • 解決策:数式タブ → 名前の管理で該当名の「参照範囲」を確認・修正。外部参照ならブックを開き、リンク更新。
  • 再発防止:名前は 英数・アンダースコアのみ(例:UriageTable_2025)。同部署で命名規約を決め、変更履歴はコメント欄に残す。

2) 同じ名前がシートごとで違う動きをする

  • 症状:あるシートで正しく動くが別シートでは別の範囲を参照。
  • 原因:スコープ(有効範囲)の競合(シート名付きのローカル名と、ブック全体のグローバル名が同名で共存)。
  • 解決策:名前の管理で「スコープ」列を確認。重複している場合はどちらかをリネーム、または統一。
  • 再発防止:ローカル名を使う場合は命名にシート識別子を付与(例:ShSales_商品リスト)。

3) 追加行が集計に反映されない

  • 症状:行を追加しても =SUM(売上表) が増えない/VLOOKUPの検索範囲が伸びない。
  • 原因:固定範囲で名前を定義している(例:A2:A100のまま)。
  • 解決策(推奨順)
  1. テーブル化(Ctrl+T)して、名前はテーブルの列にひも付け(例:=SUM(TableUriage[金額]))。
  2. テーブルが使えない場合、動的な名前に変更:
    • 例1(INDEXベース/非ボラタイル):
      =Sheet1!$A$2:INDEX(Sheet1!$A:$A, COUNTA(Sheet1!$A:$A))
    • 例2(末尾までテキスト想定):
      =Sheet1!$A$2:INDEX(Sheet1!$A:$A, MATCH("zzz", Sheet1!$A:$A))
  • 再発防止:OFFSETはボラタイルで再計算が重くなりがち。大量データでは INDEX方式 or テーブルを標準に。

4) VLOOKUP/XLOOKUP が #N/A を返す

  • 症状=VLOOKUP(B3, 商品リスト, 2, FALSE) が #N/A。
  • 原因:範囲名商品リストの並び順・列位置が関数前提と合っていない/前後スペース等のデータゆらぎ。
  • 解決策
  • VLOOKUP使用時は検索列が左端か確認。難しければ XLOOKUPへ(=XLOOKUP(B3, 商品リスト[品番], 商品リスト[単価], ""))。
  • 前後スペースは =TRIM(SUBSTITUTE(セル," ","")) で正規化してから登録。
  • 再発防止:テーブル+構造化参照で列指定を明確化。データ入力規則で揺れを抑制。

5) 関数名や予約語っぽい名前を付けてしまう

  • 症状:式の自動補完や可読性が落ちる、意図しない解釈。
  • 原因SUMIFINDEX など関数名・セル参照風(例:A1R1C1)の命名。
  • 解決策:名前を意味+接頭辞に変更(例:rng_Sales, tbl_Product)。
  • 再発防止:命名規約(接頭辞:rng_=範囲、tbl_=テーブル、lst_=リスト)をドキュメント化。

6) 名前が他者の環境で解決できない

  • 症状:共有後にエラー、参照がずれる。
  • 原因:外部ブック参照、ローカルパス依存、シート名の日本語改名による差分。
  • 解決策:共有前に「編集リンク」を更新、外部参照は同一ブックに集約またはPower Query等に置換。
  • 再発防止:共有用は 相対的な構造(同一ブック完結・テーブル化)を基本に。

7) 計算が遅い・重い

  • 症状:スクロールや再計算で待たされる。
  • 原因:大量セル+ボラタイル関数(OFFSET/INDIRECT)+複雑な名前式。
  • 解決策
  • OFFSETをINDEXへ置換、INDIRECTの多用をやめる。
  • 「必要箇所だけ名前」を原則にして冗長な重複名を整理。
  • 再発防止:月次で 名前の棚卸し(未使用・重複・広すぎる範囲の削除)。性能計測は「計算方法:手動」で所要時間を比較。

Excel 名前ボックスの使い方|プルダウンリスト編

Excelで作業をしていると、同じ商品名や部署名などを何度も入力することがありますよね。

そんなときに便利なのが「名前ボックスを利用したリスト化」です。

範囲に名前を付けて入力規則に設定するだけで、簡単にプルダウンリストを作成できます。

セル範囲を直接指定するよりもミスが減り、誰が使っても同じ形式で入力できるため、データの品質も安定します。

特に複数人で共有するファイルでは必須のテクニックといえます。

いっちょやってみるか!

また、単なるリストだけではなく、INDIRECT関数も使いながら複数のプルダウンリストを連動させる方法も分かりやすく説明します。

これをマスターすれば、名前ボックスとプルダウンの上級者です!

プルダウンリストへの応用

名前ボックスに範囲名を入力することで、範囲を「名前」で管理でき、複雑なセル指定なしにスムーズに利用できます。

今回は下のような表をサンプルとしていきます。

C13、D13、E13のセルにそれぞれ国語、数学、英語の得点をプルダウンリストから選択できるように設定していきましょう。

また、名前ボックスとして、国語得点数学得点英語得点という名前ボックスを下のようなセル範囲に設定しています。

例として、セルC13に国語得点のプルダウンリストを作っていきます。

まずセルC13を選択した状態で、データタブ>データの入力規則>データの入力規則(V)を選択します。

設定タブの入力値の種類からリストを選びんでください。

そして、元の値の入力欄にカーソルを合わせてください。

その状態で数式タブを選択して、数式で使用の中から、最初に設定した名前ボックスの国語得点を選びます。

そうすると、下図のように国語得点という名前ボックスが自動的に入力されるので、OKボタンを押してください。

これで名前ボックスを利用したプルダウンリストの完成です!

最初は難しく思うかもしれませんが、一度やってみると意外に簡単なことがわかりますよ!

同じ要領で数学と英語も設定してみてください。

なお、プルダウンリストの作り方詳細は次の記事でどうぞ!

Excelのドロップダウンリスト | 作り方と編集方法

さて、ここまでは基本的な使い方をお伝えしてきましたが、実際の業務はもっと色々ありますよね。

たとえば、こんな悩みを抱えたことはありませんか?

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複数のプルダウンリストの連動

そして最後に、プルダウンリストの連動ワザをやってみます。

たとえば、下の表において、B3のリストで店舗名を選択すると、C3のリストにはその店舗の社員名のみが表示されるというものです。

まず、B5C5D5から構成される「店舗名」という名前ボックスを設定します。

そして、この名前ボックスを使ってセルB3にプルダウンリストを設定します。やり方は上でお伝えした通りです。

続いて下のように、店舗ごとの社員名に対する名前ボックスを設定します。

セルB6~B9東京
セルC6~C9横浜
セルD6~D9大阪

そして、ここからがミソです。INDIRECT関数を使ってC3にリストを設定していきます。

INDIRECT関数?難しそう…

といっても難しいことはありません。

セルC3にリストを設定するとき=INDIRECT(B3)と入力するだけです。

ここで、INDIRECT関数について説明します。

=INDIRECT(参照文字列,[参照形式])

[参照形式]は省略できます。ここでは入力しなくても構いません。

INDIRECT関数は参照文字列(参照するセル内の文字列)のセル番地やセル範囲を表示します。

今回の場合、参照文字列の引数に=INDIRECT(B3)としていますよね。

これはつまり、『セルB3の文字列で指定しているセル番地やセル範囲を表示してください』という意味です。

そのため、B3のリストで「東京」を選択すると、「東京」というセル範囲(つまり、東京という名前ボックスで定義したセル範囲)を表示してくれるという仕組みです。

この仕組みによって、セルB3に連動してセルC3のリスト内容が変化します。

なんとなく仕組みが分かってきましたか?

何度か使っているうちに勘どころがつかめてくるようになるはずです。

自分でサンプルデータを作ってみると、仕組みが理解できるようになりますよ!

プルダウンリスト利用でありがちなミスと対処法

Excel 名前ボックス リスト を活用すると入力が統一でき便利ですが、実際にプルダウンを使うと「思った通りに動かない」というトラブルがよくあります。

ここではよくある失敗例とその対処法を紹介します。

リストに新しい項目が反映されない

  • 症状:候補を追加してもプルダウンに表示されない
  • 原因:固定範囲(例:A1:A10)で名前を定義しているため
  • 対処法:範囲をテーブル化してリスト元を「テーブル列」に指定するか、動的範囲(INDEX関数など)で名前を定義し直す

空白や重複が混ざってしまう

  • 症状:リストに空欄や同じ項目が何度も表示される
  • 原因:候補セルに余分な空白や重複データが含まれている
  • 対処法:候補元の列を整理し、重複削除やTRIM関数で前後スペースを除去する

別シートの範囲を指定できない

  • 症状:入力規則で別シートのリストを直接参照できない
  • 原因:Excelの仕様で、入力規則の「リスト」は別シートを参照できない
  • 対処法:名前ボックスで候補範囲に名前を付け、その名前を「=商品リスト」のように指定する

値を手入力するとエラーになる

  • 症状:プルダウンから選ばずに直接入力すると拒否される
  • 原因:入力規則が「リストの値のみ許可」になっている
  • 対処法:自由入力を許可したい場合は「無効なデータが入力されたらエラーメッセージを表示する」のチェックを外す

この記事の関連リンク集

当ブログでは、新社会人の皆さんが知っておくべきExcelの基本~応用ワザを数多く解説しており、それらをまとめて1本にしたカタログ的な記事を用意しました。

また、Officeスキルを体系的に学べる人気オンラインスクールの特集記事も併せてチェックしてみてください

そして、本記事で紹介した関連リンクはこちらです。

こちらもぜひご覧ください!

FAQ:Excelの名前ボックスの活用でよくある質問

ここまでは具体的な方法をお伝えしてきましたが、その他にも細かい疑問や迷いやすいポイントがいくつかあります。

そこで以下では、よくある質問をFAQ形式でまとめました。

プルダウンリストに新しい項目を追加するにはどうすればいいですか?

リスト元が「テーブル」や「動的な名前定義」で作られていれば、自動的に新しい項目も反映されます。固定範囲を指定している場合は、範囲を見直してテーブル化するのがおすすめです。

別シートのデータをリストに使えないのはなぜですか?

Excelの仕様で、入力規則の「リスト」では直接別シートを参照できません。解決策としては、候補範囲に名前を付けて「=商品リスト」のように名前を指定する方法があります。

名前を付けた範囲を間違えてしまった場合はどう修正しますか?

数式タブ → 名前の管理 を開くと、すべての定義済みの名前と参照先が一覧で表示されます。そこで対象の範囲を選んで編集や削除が可能です。不要な名前を削除して整理することもできます。

関数で名前を使うメリットは何ですか?

セル番地で参照するよりも数式の意味がわかりやすくなり、修正や引き継ぎがスムーズになります。たとえば「=SUM(売上表)」なら、単に「=SUM(A2:A100)」よりも目的が明確で、管理しやすいという利点があります。

プルダウンを設定したセルに手入力もできるようにできますか?

はい可能です。入力規則の設定画面で「無効なデータが入力されたらエラーメッセージを表示する」のチェックを外せば、候補リスト以外の入力も許可されます。

まとめ)Excel 名前ボックスの使い方|関数とプルダウンリストへの利用

以上、『Excel 名前ボックスの使い方』と題して、関数とプルダウンリストへの利用方法をお伝えしました。

何回も使っているうちに分かってきますので、ぜひご自分でテストデータを使って試してみてください。

それではかんたんに手順をおさらいします。

設定タブの入力値の種類からリストを選ぶ。

そして、元の値の入力欄にカーソルを合わせる。

その状態で数式タブを選択して、数式で使用の中から、最初に設定した名前ボックスの国語得点を選ぶ。

そうすると、下図のように国語得点という名前ボックスが自動的に入力されるので、OKボタンを押す。

また、INDIRECT関数を使う方法は少し難しいかもしれませんが、これは慣れです。

30分も考えていれば、すぐに理解できるようになりますよ!

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それではまた、次の記事でお会いしましょう!

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