山本周五郎『さぶ』のあらすじと感想!冤罪事件の真犯人は一体だれだ?

最近、小説読んでますか?

自己啓発本ばかり読んでませんか?

 面白いのあるの? 
重厚で面白いの、あるよ!

それが山本周五郎著『さぶ

面白いです!

最近の傾向として、話題になる本は自己啓発本関連が多いです。実は私、ちょっと息苦しさを感じてました。

ビジネスマンとして仕事に活かせる知識が大事なのはわかるけど、それ一辺倒な風潮にちょっと違和感を覚える今日この頃。

そこで、時代に逆行するように、人情長屋モノを読んでみようと手に取ったのが本書です。

やっぱり山本周五郎作品は面白いです。

随分と昔に読んだ本作を記憶がありますが、今、改めて読んでみても、あっという間に引き込まれます。

通勤中に手軽に読み終わるというわけにはいきませんが、たまにはこういう濃いのを堪能するのもいいのではないかと…

『令和の時代に時代物の小説はちょっと…』という方、だまされたと思ってぜひ本書を手に取ってみてください。

グイグイと読み進んでしまう自分に気付くはずです。

山本周五郎『さぶ』のあらすじ。何度もドラマ化された秀逸な人間ドラマです。

『さぶ(新潮社)』の初版は1981(昭和56)です。

主人公の青年は、江戸の長屋に住む腕のいい表具職人です。

現代でいうところのデキるサラリーマンといった感じで、何でも一人でこなせてしまうだけにちょっとワンマンなところがあります。

そして彼には、誰よりも誠実な同い年の友人がいますが、この友人は、要領が悪くて鈍くさいという人間味のある男です。

まるで正反対な二人ですが、互いの育ってきた境遇が似ているため、固い友情で結ばれていました。

そんなある日、主人公は、全く身に覚えのない盗みの疑いをかけられてしまいます。

早くに肉親を失くしてしまっていた主人公は、それが原因で自分は信用されていなかったのだと考えるようになり、やけになって酒に溺れていくのです。

スターウォーズ風に言うと、ヒーローがダークサイドに落ちたという感じでしょうか。

しかし、どうにも腹の虫がおさまらない主人公は、自分を疑ったお店の関係者と騒動を起こして捕まってしまいます。

その結果、人足寄場という更生施設に入れられ彼は、自暴自棄になって周囲との関わりを一切拒否するようになってしまうのです。

この状況に手を差し伸べたのが、冒頭で述べた要領の悪い同い年の友人。

彼はいわゆる仕事のできない男としてパッとしない人物ですが、唯一のとりえは、その誠実さです。

すっかりやさぐれてしまった主人公を、昔のようなシュッとした男に立ち直らせるために愚直なまでに寄り添い励まします。

そうした甲斐もあって、主人公は再び自分の人生をやり直すために前を向いて歩き始めるのです。

ただ、元の生活に戻るために避けて通れないのが、自分を陥れた冤罪事件の真相です。

はたして真犯人は誰なのか?

そして、全てを知ったときに主人公がとった行動とは?

山本周五郎作品『さぶ』の感想。こんな時代だからこそ、人情ものが面白い!

おそらく、これを読み終えた後、

 俺もまた頑張ろっかな 

そう思わされること間違いなしです。読んでおいて損のない作品です。

ちなみに、えん罪事件の真犯人は意外な人物です!

あ、今、ありきたりな人物を想像しましたね?さあ、どうでしょう。

山本周五郎のような大作家が、そんな安易なドンデン返しを準備するでしょうか?

全ての真相は読んでからのお楽しみということで…。

以前ご紹介した「内蔵允留守」と同じく、本作も十分楽しめる内容でした。

やっぱりこうした本は、お金を払ってでも手元に置いておきたいと思わされます。

現代版にリメイクしたドラマにしたらそれもまた面白そうです。

以上、山本周五郎『さぶ』のあらすじと感想を紹介しました。 》さぶ (新潮文庫)を読む

では、今回はこんなところで失礼します!

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