本作は実在した殺人鬼の物語です。
自分が殺めた人数さえわからないくらいのシリアル・キラーの人生をテーマにしています。

R-15指定なので残酷なシーンもちょこちょこ出てきますのでご注意ください。
邦題の付け方がB級っぽい感じになっていますが、内容はそんなことはありませんのでご安心ください。
本作を深みのある映画として成立させているのは俳優陣の演技力の高さでしょう。マイケル・シャノンとレイ・リオッタはハマリ役です。
一癖ある役をやらせたら、レイ・リオッタの右に出る俳優はいない!
並大抵の役者であれば単なるホラー映画に終わっているところですが、名優の演技力によって、冷酷な殺人者と家庭を持つ父という正反対の難しい心理描写がうまく表現されています。
※本作品は2021年4月29日 23:59までの配信です。
本当にあった怖い話。全米を震撼させたシリアル・キラー。
主人公はポルノ映画のダビングを生業としている男。ギャングの一員として、組織から仕事を請け負っています。
しかし自分の恋人にはそんなことを言えるはずがありません。彼女にはアニメの映画関係の仕事をしていると伝えています。
ある日、彼が友人たちとビリヤードをしているとき、自分の恋人をバカにされます。
その場ではなんとか怒りを抑えた彼でしたが、恋人の悪口を言った友人がビリヤード場を出ていく際、そのノドを掻っ切って殺害し、そそくさとその場を後にします。
この時点ではまだ殺人とは無縁の生活でしたが、もともと人間として大事な何かが欠落していたのでしょう。
そんなとき、組織のボスから仕事を鞍替えするよう命じられます。それが殺人の仕事です。
そもそも、人を殺すことに対して罪悪感のない主人公は、依頼を受けるたびに淡々と闇の仕事をこなしていくようになります。もちろん、受け取る報酬も大きなものになっていました。
やがて時は流れ、彼は恋人と結婚して子供をもうけます。
もちろん、家族には裏社会の仕事のことは内緒です。為替のディーラーと偽っています。
そして、家族を愛する良き夫であり父であることを心掛けている一方、数多くの殺人を仕事を躊躇なくこなしていく二重生活を送り続けているのです。
しかし、ある時、ちょっとしたミスがきっかけで組織からの仕事の依頼がストップしてしまいます。
金策に困った彼は、かつて一緒に仕事をしたことのある殺し屋と手を組み、独自に仕事を請け負うことになります。
これだけ見ると、一般的なサラリーマンが脱サラして独立するのと全く同じに聞こえますね。恐ろしいです・・・。
しかも新しく手を組んだ殺し屋もかなりぶっ飛んでいます。証拠隠滅のために、死体を解体して冷凍保存するというこの世のものとは思えない手段を思い付くのです。
この新事業(?)が軌道に乗り始めます。しかし、以前から主人公に仕事を依頼していた組織からすれば、新たなビジネスライバルが出現したことになり、快く思っていません。
こうした軋轢がやがて大きなほつれとなり、事態は悪い方向へ転がり落ちていくことになります。
はたしてシリアルキラーである主人公はどのような結末を迎えるのか?
そして、彼のことを為替のディーラーだと信じていた家族はどうなるのか?というのが本作のストーリーです。
誰も救われないというのが悲しい
これが実話というのが何とも恐ろしい話です。
本作は全米で起きた前代未聞の事件をテーマにしていますが、彼が逮捕されるまでその実態を全く知らなかった家族が気の毒でなりません。
もしかして、こうした事件は水面下にたくさんあって、まだ表沙汰になっていないだけかも・・・と思うと恐ろしい気分になります。
本作は見放題作品ですので、真夏の夜にゾッとしたい方はぜひご覧ください。
俺的オススメ度 [star-list number=4.0]
他にも面白い作品はまだまだありますので、このブログで紹介していきます。
※本ページの情報は2020年8月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。
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